W201/W124/W126について (思いつくままに) 
モデルカー3台

車両記号 クラス
所有してみて、乗ってみて、私の感じたこと
W201 190シリーズ 190(キャブレター)、190E(Eは電子制御の意)、D(ディーゼル)
排気量 2.0〜2.6(本国には1.8も) DOHC-16V(2.3〜2.5) エボリューションT、U AMGモデルもあります。
正規輸入は1985年〜1993年。4ドアセダンのみ

 発売時に世界中の車メーカーが驚いたといわれる傑作小型車。その外観デザイン、サスペンション、内装などの多くが国産車にコピーされましたが、どれもただ真似しただけ。この車に乗ると本物の意味がわかります。
 シフトレバーのジグザグ式ゲートATセレクタはメルセデスの特許でしたが、その特許期限が切れたせいか、国産車や他の外国車にも多く見られるようになりました。
先見の明があったのでしょうね〜、でもジャガーのJ型ゲートは誰も真似しないな〜
 ATは2速発進、国産車の様に“アクセルをほんの少し踏めば凄い出足”とは全く正反対です。初めて乗る人は、アクセルを踏んでも走らない、遅い、なにこれ? と感じるはず。アクセルもブレーキも必要な時に必要なだけ踏めばそれに答える構造です。
 走らせて見れば、その安定性や取り回しの良さに驚きます。最高回転まで全くスムーズなエンジン、4輪独立懸架の足回りの良さ、何よりもブレーキ性能とシートが特筆もの。このブレーキ性能に慣れてしまうと国産車のブレーキは怖い。シートは疲れず蒸れず、腰に不安のある人には天の助けか。
 ちなみにアクセルを踏み続ければ誰でも簡単に200km/hの世界に。
W124 ミディアム、Eクラス 排気量2.3〜3.0(初期) 2.2〜3.2、4.2、5.0(後期) ディーゼルは3.0
AMGモデルもあり。
1986年〜1995年(ワゴンは翌年まで)日本で正規販売。当初はミディアムクラスと呼ばれました。セダン、ワゴン、クーペ、カブリオレと多彩
 
W124は究極の乗用車と評価されていました。「190シリーズでは後席が狭い」と お嘆きの貴兄へお勧め。
 デザインはW201を大きくした感じ、足回りなどはW201と共通性があり、一部の部品は供用できます。
 走らせるとW201より更に安定し、取り回しも良く、後席の空間も十分です。実用セダンの教本ともいえる車です。
 
W126 Sクラス 排気量2.8〜5.6 ディーゼルは3.0
正規輸入 1980〜1991年 セダン、クーペ

 メルセデス・ベンツの最上位(当時)モデル。ショートモデルでも5mとかなりの大きさですが、これも取り回しが良い。都内の路地にも入っていけますし、狭いところでは相手が譲ってくれることも・・・救急車が道を譲ったと言う話も^^; もし所有したら上品に乗りましょうね、ドライバーの品位が問われる車種でもあります。
 上記モデルと共に最善か無かのポリシーが貫かれており、コストはほぼ無視されて生産したようです、従って維持するにはそれなりの覚悟も必要。つまり 足回り、内装などの部品は上記モデルより高価なものが多い。お勧めは最終モデルの300SE、シートは革より布(ベロア)です、このシートは特に良い。10年10万km以上でも表皮はヤレません。コーナーでもシートに体が張り付いたように固定されます。本国ではこのベロアシートが標準。ベロアシートの方が高級らしい。運転席(仕事席)は革、後席(主人席)はベロア等の高級布地、貴族社会の名残から来るのでしょう。
フロントシートだけでも国産コンパクト車より値段が高いかも?(多分)

もし、現行型の新車を買ったら・・・気をつけてください。
たとえ新車でも一ヶ月も乗らない事があるとバッテリー上がりの心配があります。これは車両のコンピューターが常に各部センサー
(盗難防止装置を含む)を監視するシステムの為らしい。走行中、停車中(エンジン停止)共にこのシステムは作動しているのだそうです。日常使用している車両はこの危険は無いそうです。

 あなたがもし、このHPをご覧になりこれら少しだけ古いベンツ車両に乗りたいと思ったら、或いは買ってしまったら。
ご注意ください。同年式の日本車と同じように扱えません。上記車両は所有者が責任を持って維持管理し、より長く使用していく決意が必要です。
これら車両は、開発生産国の国民性や文化をも感じて、楽しんでいただきたいのです。

よく紹介される事ですが、バカンスの為、仕事の為にアウトバーンを全開で巡航出来る車体と乗員の負担軽減設計は日本車には出来ない事でした。
アクセルは重めで踏み込み量と速度が比例する。
  一部の車種を除きATは2速発進です(これを解除する方法もあります)。
  エンジン回転は高めですが平地でアクセルべダルを踏みつければ最高速までスムーズです。
  燃費稼ぎのOD仕様ではありませんから空気抵抗に負けて走らない、ということはありません。
  それでいて高速燃費は悪くありませんし、エンジン音も特別大きくなる事はありません。
ブレーキも踏めば踏んだだけ効きます!
   効きます!どの速度域からでもよく効きます。
   特にドイツ車のブレーキに慣れてしまうと 日本車は怖い と言われます。
整備点検はこまめに
   設計思想の違いでしょうか、ゴムや樹脂類は経年変化に弱く定期点検と交換を要します。
   ただ、あまり周囲の情報に惑わされると維持費は多額になりますのでご注意!
     

最近テスターとして新型車に続けて乗る機会がありました。
   車はアウディA6-3.2 レクサスGS430 ボルボS80 全て革シートです。
   
 アウディA6-3.2(クワトロ)

   シートは硬く、革貼りもパンと張って私の体重では沈み込まない程で正にドイツ車シートそのもの。
   石畳路やゼブラゾーンではシートに路面状態を伝えるが違和感を感じることは無い。
   エンジンは活発でアクセルに敏感に反応して怖いほどですがコーナーでアクセルを踏みつけても
   4駆で安定はしています。計器の針や表示ランプは赤く輝き闘争心を沸かせるような雰囲気。
   私のE280(ビルシュタインキット装着)と似たような乗り味にはいろいろな意味で少し驚きました。

 レクサスGS430(V8 4.3)
  今話題のトヨタのレクサスブランド品。外装はベージュ系メタリック(マイカ) 内装はタン色
  座面の革は柔らかく、そのクッションも柔らかくアウディとは違って体にまとわりつく感じでしょうか。
  石畳路やゼブラゾーンではシートにもステアリングにも路面状態を伝えず、私には違和感が。
  エンジンは重い感じですがトルクがあるのでしょう殆ど回転を上げずにスルスルと静かに走ります。
  大きな凹凸では足がどたばたする感じが出ますがタイヤ(ランフラットタイヤ)のせいか?
  総じて何でも有りの“だんな仕様”と感じました

 ボルボS80(直6 2.9 FF)
  走行30000q 外装シルバーメタリック 内装グレー
  こちらも乗った瞬間 「あ、柔らかい」 そして 「滑る〜滑る」
  柔らかいのですがシートは馴染まず前後左右に滑り、一昔前の革シートの嫌いな部分が全てあります。
  石畳路やゼブラゾーンではシートにもステアリングにも路面状態を伝えます、こちらは欧州車の面目
  躍如でしょう。しかし、ボディは剛性感が無く大きな凹凸ではブルブルした感じがあります。
  エンジンは上記2車よりも軽く吹けあがりステアリングも軽くコーナーでは気を抜く訳にいきません。
  総じて軽く一昔前の日本車みたいですが走行距離のせいでしょうか。でも30000q程度でこうなるのなら
  買えませんね。

 帰り道テストコースを我E280で走行すると驚く事にさっき乗った3車と比べても走行性能は遜色ありません。
 確かに快適性能や最終的な安全性は劣るのでしょうが基本性能である、走る曲がる止まる に関しては凌駕する部分も
 あると確信しました。基本整備さえ怠らなければまだまだ末永く乗れる車です。(2005/11/12記載)

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